【平成21年3月9日(2月定例会)の新開昌彦議員の一般質問での要望】 2009.03.09 : 平成21年2月定例会(第14日) 本文より抜粋 ◯新開 昌彦君  皆さん、こんにちは。公明党の新開昌彦でございます。早速、通告に従いまして一般質問をいたしたいと思います。  私は、一昨年の六月議会で、地域の自治会やボランティアが行っている防犯活動、特に青色回転灯を搭載したパトカー、いわゆる青パトの普及について行政の支援策を質問いたしました。今回も青パトを使った地域防犯活動が、もっと広がることを願って質問をいたしたいと思います。  この二年弱の間に、福岡県の青パトを利用しての防犯パトロール登録団体は二百二十七団体から三百五十六団体に、青パトは五百五十九台から九百四十五台にまで広がってきました。青パトによる防犯活動は全国でも拡大をしております。警察白書によりますと、平成十六年十二月では登録団体は百二団体、青パトは百二十台だったものが、二年後の十八年には三千六百四十五団体にふえ、青パトは百倍の一万三千百四十一台に、十九年末には五千四百二十八団体、青パトは二万台を超えて二万五百二十七台となっております。全国では、大阪府堺市のように、宝くじの資金を利用いたしまして新車を購入し、白黒ツートンに塗り、青色回転灯を搭載いたしまして登録団体に寄贈するという、そういう自治体も出てまいりました。確かに白黒ツートンに塗られた車を見ますとどきっとしますし、犯罪抑制につながると実感をいたしております。しかし、その裏側には実施団体がパトロールの継続実施をするためさまざまな努力をしていることを忘れてはなりません。ある団体の責任者は、青パトの効用は犯罪抑止効果のほかにもありますよ、と教えてくれました。それは退職を迎えた団塊の世代の地域デビューに青パトが一役買っているとのことでありました。青パトに乗ったお父さんたちは、それをきっかけに地域行事にも参加するようになってきているといいます。しかし、青パトの運行には経費がかかります。毎月のガソリン代、毎年の自動車税、任意保険料など、各団体の皆さんはカンパを募ったり、バザーで稼いだり、涙ぐましい努力をして経費を捻出しております。県は、福岡県安全・安心まちづくり団体事業補助制度を制定いたしました。補助を受けた団体の皆さんは、大変喜ばれております。この補助金で防犯グッズを購入したり、青パトの活動の立ち上げに活用することができております。大変ありがたいと思っております。私は、青パトによって地域の自主的な防犯意識が広がっていく様子は、本県の安全・安心まちづくり条例が目指している理想的な活動であると思うのであります。その上に立って知事に二点要望をいたします。知事、聞いていただいておりますでしょうか。  青パトの防犯活動には、ガソリン代や点検費、自動車税や任意保険など年間の活動費がかかります。青パトは、軽自動車か普通自動車で運用されておりますが、軽自動車税は市町村税、自動車税は県税であります。一つ目の要望は、これらの税について軽減策をとっていただきたいと思っておるのであります。私は、その理由とともに、青パトの特徴を知事に知っておいていただきたいと思います。青パトの車検証には、自主防犯活動自動車と記載されています。それは青パトが車検の際、警察が発行した証明書を運輸支局に提出するわけでありますが、運輸支局が車検証に記載をするということになっております。このように青パト自体は警察にも、国の行政にも特定され、認知をされていることを知っていただきたいのであります。また、青パトは、道路運送車両法の施行規則にある特殊用途車両、いわゆる八ナンバーの区分には入っておりませんが、八ナンバーである放送宣伝車、いわゆる街頭宣伝カーでありますが、同様にスピーカーを搭載し、緊急車両と同様に回転灯も搭載をしております。そのため青パトは、八ナンバーと同様に三カ月に一度、警察署に設備外積載許可を得ております。その上でパトロールを実施する際は、回転灯を点灯させることを警察が許可している車であります。青パトは、限りなく公共に近い車であることを御理解いただきたいと思います。さらに、要望の最大の理由は、青パトの活動はボランティアであるということであります。地域の防犯対策に一役も二役も買っている活動であります。私は、青パトで地域で頑張っている皆さんの汗に報いていただきたいと知事に強く要望しておきたいと思います。  もう一点、要望したいと思います。青パトは、任意保険をかけておりますが、だれが運転してもいいように年齢制限や補償などの条件を無制限としているため、掛金が高くなっております。この活動はボランティアでありますので、社会福祉協議会や保険会社と相談をしていただき、掛金が安くなるような、そんな仕組みを考えていただきたいのであります。  以上二点、知事に要望しておきたいと思います。  次に、警察本部長に伺います。まず、新しい本部長でありますので、青パトについての御認識を伺っておきたいと思います。地域ボランティアの皆さんが運営する青パト防犯活動についてどのように感じておられますか、お答えください。  次に、街頭犯罪の認知件数の推移について伺います。青パトが導入されて以降、福岡県の街頭犯罪認知件数の推移をお答えください。  次に、青パトのボランティア活動に対する配慮について伺います。道路使用許可は、毎月所轄の警察署に申請、先ほど申し上げました設備外積載許可申請書は、三カ月に一度、同様に申請をしなければなりません。一昨年の私の質問に当時の警察本部長は、警察車両による一般の広報活動や市町村等による広報活動も諸事情もあり、同様に申請しているのでそれに準じていただきたいという答弁でありました。私は、警察や市町村は、行政機関なのでありますから決められたとおりに申請するのは当然であると指摘をいたしました。以下質問いたします。  青パトの防犯活動は、最寄りの交番と常に密接なかかわりを持っております。であるならば、遠い警察署ではなく、二十四時間門戸をあけている最寄りの交番に提出してもよいのではないでしょうか。受け取った書類は、交番が通常業務の中で警察署へ届けることは可能と思います。警察本部長の見解を求めます。  最後に、一昨年の質問で私は、幾つか例を挙げて、ボランティアを育てるために警察も軽減できることはすべきであると要望いたしました。要望は検討いただいたでありましょうか、お答えください。  以上で私の一般質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手) ◯警察本部長(田中 法昌君)  青色防犯パトロール車、いわゆる青パトの活動などについてお答えをいたします。  まず、犯罪の発生を抑止し、安全で安心なまちづくりを進めるためには、警察と防犯ボランティア団体とが連携し、地域の自主防犯活動を活性化させることが重要であり、この青パトによる活動は極めて有効なものであると認識しております。  次に、街頭犯罪の認知件数の推移についてでありますが、青パト制度導入前の平成十六年の発生は約七万八千件で、昨年は約四万九千件、約三七%の減少となっております。これは青パトに代表されます地域の防犯ボランティア活動を含めた街頭犯罪抑止総合対策の成果であると考えております。  次に、許可申請などの負担軽減についてであります。県警察では、青パト活動に必要な道路使用許可の手数料を免除しているほか、講習の夜間、休日の開催や出前型講習の実施、申請書類の県警ホームページへの掲載など、活動に従事するボランティアの方々の負担を少しでも軽減するための方策を積極的に実現しているところであります。道路使用許可等の申請につきましても、地域の実情等を勘案しながら適切に対応してまいりたいと考えております。