
●調査目的
主に暴力団排除に関する県民の実態と意識を探り、今後の県政施策の資料とする。
●調査方法
Webによるアンケート調査
モニター登録者にeメールにて調査の案内を行い、指定のURLにアクセスしてもらい回答を得た。
●調査エリア
福岡県
●調査対象者
上記地域に居住する20歳から69歳の男女個人
●調査サンプル数
有効標本数 1,200サンプル
| |
総数 |
男性 |
女性 |
|
標本数 構成比 |
1,200 100 |
590
49.2 |
610
50.8 |
| |
男性20代 |
男性30代 |
男性40代 |
男性50代 |
男性60代 |
標本数 構成比 |
106
8.8 |
134
11.2 |
109
9.1 |
119
9.9 |
122
10.2 |
| |
女性20代 |
女性30代 |
女性40代 |
女性50代 |
女性60代 |
標本数 構成比 |
108
9 |
131
10.9 |
112
9.3 |
133
11.1 |
126
10.5 |
●調査実施日
2011年9月


- 劇中・歴史上の人物認知は、「清水次郎長」57.5%、「国定忠治」49.4
%、「木枯し紋次郎」54.1%、「鬼政」21.0%という結果となりました。また、この項目に対する回答は強い加齢増加傾向(回答者の年齢があがるほど回答率が高くなる傾向)を示しています。
※この設問でわかったことは、極めて明瞭なジェネレーションギャップの存在です。この「やくざ文化」のジェネレーションギャップは後述の様々な意識の性年代間の差異の根底に流れていると推測されます。また、このことから、例えば若者の暴力団との関わりや組織への加入を防ぐ為に、「現代の暴力団は、清水次郎長のような家庭的な結束も『義理人情』もない犯罪的な集団です」と説得することは、大多数の若者が「清水次郎長」の物語を知らないのですから、若者にとっては「ぴんと来ない」話と受けとられることとなるでしょう。
- やくざ映画等への好意度は「好き」は4.9%と僅かで、「好きではない」が37.1%と4割近くになっています。
- 「渡世人」「やくざ」「極道者」「暴力団員」という4つの名称を挙げ、そこから連想されるイメージの選択を求めました。選択肢には各4つのプラスイメージとマイナスイメージを設けましたが、「暴力団」以外では、「義理人情」で20〜30%出現し、それ以外のプラスイメージも若干出現しました。「暴力団」はマイナスイメージのみが高い割合で出現し、県民が暴力団を明らかに否定すべき存在と見ていることが確認されました。
- 上記に関連し「渡世人・やくざ」と暴力団との類似性について聞いたところ、「同じような人たち」は5.7%と極めて少数でしたが、「一部に共通点」が39.1%と「全く違うもの」の38.3%と拮抗する結果となりました。前項の結果から、「一部」とは「義理人情」に類するものと類推すると、県民の間に暴力団に対し一部好意的な意識も残っているとも受け取れる結果となっています。
【劇中若しくは歴史的人物の認知度】

【清水次郎長(特性別)認知度】

【「やくざ映画」「仁侠映画」などの映画・オリジナルビデオ作品への好意度】

【次の言葉から連想するイメージ】

【劇中や歴史的な「渡世人・やくざ」と、現代の「暴力団」との比較】



- 島田紳助の芸能界引退についての意見を求めたところ、「引退は当然だと思う」が57.3%と過半を占めました。
- 各業界と暴力団との関係についての県民の認識を聞きました。「関係がある」との回答が最も多かったのは、「性風俗業」の95.8%で、次いで「芸能界」94.8%、「遊戯業」94.1%、「飲食業」91.9%となっています。それ以外も全ての業界が7割を超えており、「官界」(82.8%)、「政界」(87.3%)などの、本来繋がりがあってはならない業界でも8割を超えています。最もスコアが低いのは「公的な法人・団体」の73.5%となっています。
- 暴力団から、何らかの被害を1回以上受けたことのある人は、全体では15.0%となっています。各項目での出現率は小さいのですが、「特に被害を受けたことは無い」と「答えたくない」を足して100%から引くと、15.0%で、これだけの県民が過去に1度以上暴力団からの被害を受けていることになります。これは決して少ない数とは言えないでしょう。
- 上掲のデータを実数として再集計しました。過去に暴力団から何らかの被害を受けた20〜69歳の福岡県民は約50万人で、「路上等で脅された・威嚇された」と「恐喝された」は共に10万人を超えています。「みかじめ」という一般の市民には縁遠いと思われている事柄でも、その被害者の数は7万人を超えているという実態が明らかになりました。
- 暴力団の資金源として県民が認知しているものは、最も高いのが「麻薬・覚せい剤の売買」の90.5%で、次いで「地上げ屋・追い出し屋」(81.1%)、「売春」(77.0%)、「(大相撲や野球の)賭博」(76.2%)、「ダフ行為」(73.3%)でこれらは7割を超えています。
【島田紳助の芸能界引退について】

【各業界と暴力団との関係】

【暴力団からの被害】

※福岡県20〜69才人口換算

【暴力団の資金源認知】



- 福岡県暴力団排除条例の認知(「内容も含めて知っていた」+「聞いたことはある」)は、全体では85.5%とかなりの高率です。但し「内容も含めて知っていた」は22.0%と2割強です。
- 福岡県暴力団排除条例の具体的な内容の理解度を、前項の認知者のみに聞きました。全体では、「暴力団関係企業の県事業からの排除」が66.8%で最も高く、次いで「学校等周辺の暴力団事務所開設・運営の禁止」が52.5%で半数を超えています。最も低いのは「暴排民事訴訟の支援」で15.8%となっています。
- 各機関の暴力団排除の取り組みへの評価を求めたところ、「成果を上げている」は最高値の「福岡県警」で4.1%と極めて低いスコアとなっています。「努力している」を見ると、最も高いのは「福岡県警」の35.3%で、次いで「福岡県」31.2%、「福岡県議会」23.8%となっていて、何れも県の機関です。
市町行政や議会に対しては県に比べて評価が厳しく、何れも10%台に留まっています。最も評価が厳しいのは、「性風俗業」3.1%と「遊戯業」の4.0%となっています。「飲食業」も5.9%と低率でした。この3業界は前掲の暴力団との関係でも厳しい評価となっており、県民がこれら業界と暴力団との関係と業界の姿勢に対して厳しい見解を持っていることが伺われます。
【福岡県暴力団排除条例の認知】

【福岡県暴力団排除条例の内容認知】
n=福岡県暴力団排除条例認知者(1026)

【各機関の取り組み評価】

- 今後も暴力団排除への取り組みを強化するべき機関を複数回答で聞いたところ、「福岡県警」が86.6%と際立って高くなっています。次いで「福岡県」が62.3%、「福岡県議会」が53.0%で上位3位が県の機関で占めれています。
※因みに、この順位は前掲の暴力団排除の取り組みへの評価と同じです。つまり県民は県の各機関への「努力」は認めているが、より一層の強化を求めていると言う事が出来ます。それは「成果」が最高の県警で4.1%とほぼ認められないということが最大の要因でしょうが、「暴力団排除は県警(=県の各機関)に期待したい」との県民の意志もあると思われます。
- 県の各機関に次いでスコアが高いのが「性風俗業」(52.8%)、「遊戯業」(50.8%)、「飲食業」(46.6%)です。この3業界は、前掲の取り組みへの評価が最も厳しいものと一致します。さらに、これらの業界は暴力団との関係も深い業界と認識されています。
つまり県民は、
『県を中心とした議会・行政・警察の、条例整備・施策実施・取締りと、暴力団との関係が深く、また暴力団排除の取り組みに熱意が見られない業界の自浄努力の両輪をもって『暴力団を排除すべし!』との意志を表明しているものと思われます。
【今後も暴力団排除への取り組みを強化するべき機関】

