
■調査概要
●調査目的
2020年東京オリンピック・パラリンピックのコンセプトにある「多様性」について、福岡県民の意識と
実態を把握し、県政施策の資料を得る事を目的とする。
−調査背景−
東京五輪は3つのコンセプトがあり、その2番目に「多様性と調和」が掲げられています。
■多様性と調和
人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。
東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。
●調査時期
2017年4月28日(金)〜5月2日(火)
●調査地域
福岡県
●対象者条件
上記地域に居住する20歳から69歳の男女個人
・本人または同居家族が、マスコミ・広告代理店・調査会社や議員に従事していないこと
●標本抽出法
ビデオリサーチ社及び提携企業のインターネット調査モニターより抽出
●調査方法
インターネット調査
●有効標本数
2,222サンプル
●標本構成
(上段:人 / 下段:%)
| |
総数 |
男性 |
女性 |
| 全体 |
2222
100.0 |
1059
47.7 |
1163
52.3 |
男性
20代 |
男性
30代 |
男性
40代 |
男性
50代 |
男性
60代 |
女性
20代 |
女性
30代 |
女性
40代 |
女性
50代 |
女性
60代 |
165
7.4 |
216
9.7 |
234
10.5 |
192
8.6 |
252
11.3 |
189
8.5 |
238
10.7 |
255
11.5 |
313
14.1 |
168
7.6 |


2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、大会ビジョンとして「スポーツには世界と未来を変える力がある」を掲げ、その3つの基本コンセプトとして次の3つを謳っています。
- (1)「すべての人が自己ベストを目指し(全員が自己ベスト)」
- (2)「一人ひとりが互いに認め合い(多様性と調和)」
- (3)「そして、未来につなげよう(未来への継承)」
- 大会ビジョンである『スポーツには世界と未来を変える力がある』については、「非常に良いと思う」が14.4%、「良いと思う」が41.2%と合計した「良いと思う計」は55.6%と全体の半数あまりの人が良いと思っています。
- また、大会の3つの基本コンセプトについても「良いと思う計」は50〜60%台と半数以上の人が良いと回答しています。
- 東京オリンピック・パラリンピックの基本コンセプトにあります『多様性と調和』について、コンセプトへの共感に対して、「非常に共感できる」(23.0%)が2割、「やや共感できる」(39.4%)が約4割と合計して、6割の人が共感できると思っています。
一方、3割が「どちらともいえない」と思う人がいて、1割弱の人は共感できないと回答しています。
【 大会ビジョンとコンセプトの評価 】 <全体(N=2222)>
【 コンセプト「多様性と調和」への共感 】 <全体(N=2222)>
「一人ひとりが互いに認め合う(多様性と調和)」 ・・・ コンセプトには次のような考えが盛り込まれています。
人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。
東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。


- 東京オリンピック・パラリンピックの基本コンセプトで謳われている『多様性』に関わる質問として、少数者への差別意識についてたずねてみました。
「多数の人と違うのだから、不利益や不便さを受けるのは当然」と「ある程度の不利益や不便さを受けるのは仕方がない」といった差別意識を“肯定・許容”している人は、「宗教」17.2%、「政治信条」16.1%で、次いで「性的指向(同性愛、両性愛など)」14.6%が高くなっています。この中では最も低いものの、「障がい者」に対して8.6%と、1割近い人が差別意識を持っていることになります。
- 性的指向への差別意識について、性別では「男性」18.3%が、「女性」11.3%より高くなっています。年代別では、男性は50代を除き各年代で20%前後を示し、女性は各年代に差は無く10%台にあります。
『性的指向』とは…
人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念を言います。具体的には,恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛、同性に向かう同性愛(ホモセクシュアル)、男女両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)を指します。
同性愛者、両性愛者の人々は、少数派であるがために正常と思われず、いまだ偏見や差別が起きているのが現状です。
(法務省のホームページより抜粋)
【 少数者への差別意識 】 <全体(N=2222)>
※グラフ中の数値は「多数の人と違うのだから、不利益や不便さを受けるのは当然だと思う」と
「ある程度の不利益や不便さを受けるのは仕方がないと思う」の合計値
【 性的指向への差別意識 】


- 性的マイノリティー(少数者)に関する用語については、「意味を含め知っている」と「言葉は知っている」を合計した認知で『レズビアン』『ゲイ』『バイセクシュアル』が9割前後、「意味も含めて知っている」内容理解者は6〜7割を占めています。
『LGBT』『トランスジェンダー』は認知で7割前後、内容理解が4割台にあり、『レインボーフラッグ』『SOGI』の認知は低くなっています。
- 性的マイノリティー(少数者)に関する意識については、「性的な部分を除いて、普通の人と変わらない」24.9%が最も高く、「差別を受けたり偏見を持たれて大変そう」22.8%、「独特な価値観を持つ人が多そう」18.7%が上位にあがっています。ただ、なかなか身近に性的マイノリティー(少数者)の方が居ないこともあってか、「特に意識したことはない」32.5%や「わからない」15.6%も多くなっています。
LGBTなどの『性的マイノリティー(少数者)』とは…
『性的指向』が同性愛者である「レズビアン」と「ゲイ」の方、さらに「両性愛者(バイセクシュアル)」やこころの性と呼ばれる『性自認』がからだの性と一致しない方「トランスジェンダー(性同一性障害を含む)」といった方々です。
(法務省のホームページより抜粋)
【 性的マイノリティー(少数者)に関する用語認知】 <全体(N=2222)>
※用語認知:「意味を含めて知っていた」
「言葉は知っていた」の合計値

【 性的マイノリティー(少数者)に関する意識 】 <全体(N=2222)>


- LGBTなど性的マイノリティー(少数者)の方に対する抵抗感は、「抵抗感が強くある」4.1%で「やや抵抗感がある」12.8%を加えて16.9%は抵抗感を持っています。一方、「まったく抵抗感はない」16.9%と抵抗感を持つ人と同様に1割強を占めます。
「抵抗感がないといえば嘘となるが普通に接するようにしている」が39.6%と最も多く4割を占め、また「わからない」(26.6%)も全体の1/4を占めています。
- 抵抗感を持つ人は、性別では男性22.1%の方が女性12.2%より高くなっています。性・年代別では男性60代の28.6%が最も高く、男性の他の年代層は2割前後を示し、女性は各年代とも10%台となっています。
【 性的マイノリティー(少数者)に対する抵抗感 】 <全体(N=2222)>


- 性的マイノリティー(少数者)に対する考え方について「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合計した思う計でみますと、「性的マイノリティーに対してもっと理解があってよい」が58.5%で最も高くなっています。次いで「日本は欧米に比べて差別意識がある」52.9%、「国・県・市町村で相談・支援センターの設置を行うべき」49.5%、「一般人への理解が高まることから、法律の制定は重要」48.6%、「学校教育の現場で子供の頃から理解を深めるべき」48.4%が上位に上がっています。
- 性的マイノリティー(少数者)の方が身近に居ない場合等もあり、「わからない」と答えた方も3割前後を占めますが、性的マイノリティー(少数者)に対する『もっと理解を』、『子供の頃から理解を深める』に加え、『相談・支援センターの設置』や『法律の制定』といった事に対して、全体の半数前後が肯定的な意見を持っています。
- 性的マイノリティー(少数者)への理解については、「理解は十分進んでいると思う」はわずか1.2%で、「十分とはいえないがまずまず進んでいると思う」11.2%と、1割しか理解が進んでいると思っていません。
一方で「まったく進んでいない」20.8%と「まだまだ不十分」42.0%と合計して6割が進んでいないと思っています。
【 性的マイノリティー(少数者)への考え 】 <全体(N=2222)>
【 性的マイノリティー(少数者)への理解 】 <全体(N=2222)>


- 性的マイノリティー(少数者)に対する法整備の進み方は「スピードが遅すぎると思う」18.7%、「スピードがやや遅いと思う」20.0%と合計した約4割が遅いと感じています。一方で「速すぎる」2.0%と「やや速い」4.2%と速いと感じている人はわずかとなります。
- 同性同士の婚姻については、「早く認められるようにするべきだ」17.5%とおよそ2割です。「認められるようにすべきだが十分な議論を行うべきだ」24.3%と条件付きな方を含め合計しますと、4割は肯定的です。婚姻まで至らない、中間的な制度の「同性パートナーシップ制度を全国的に認める形でよい」が16.4%も加えますと、約6割が同性婚を認めていることになります。
一方、「家族制度は守られるべき、法的には認める必要は無い」は11.9%と1割にすぎません。
【 性的マイノリティー(少数者)のための法整備 】 <全体(N=2222)>
【 同性婚の法的整備 】 <全体(N=2222)>


- 性的マイノリティー(少数者)に関する学習では、「テレビ・ラジオ」23.3%が最も高くなっています。次いで「インターネットニュースやホームページ」16.7%、「新聞・雑誌」10.0%と上位3項目のみが10%を超えています。
テレビやインターネットから情報を得ている様子がうかがえますが、「学校の授業等で学んだ」4.7%、「自治体が作成したパンフレットや広報資材を読んだ」3.1%と非常に低く、さらに「特に学んだりすることはない」56.8%と半数以上もの人は、学んだ経験がありません。
2015年(平成27年)4月30日付で、文部科学省は、「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について(教職員向け)」で性同一性障害などを含む性的マイノリティー(少数者)の子供について、配慮を求める通知を全国の国公私立小中高などに出しました。
同省が行った実態調査で、不登校やいじめ被害につながるケースもあったため、全ての学校に対応を徹底させるため、影響力の強い「通知」にしたようです。
教育現場では、スタートしたようですが、まだ大きな広がりを見せていないようです。
【 性的マイノリティー(少数者)に関する学習 】 <全体(N=2222)>
