
■調査概要
●調査目的
福岡県民の教育費負担の実情を把握し、教育費問題に関する教育行政の改善ポイントを抽出することを目的とする
●調査時期
2014年5月19日(土)〜26日(月)
●調査地域
福岡県
●対象者条件
福岡県内に在住し、現在、教育費を支払っている保護者
●調査方法
訪問面接調査
●有効標本数
300サンプル
●標本構成
【子の学齢別】
| |
全体 |
義務教育課程のみ |
義務教育課程+高等教育課程 |
高等教育課程のみ |
| 実数 |
300 |
127 |
72 |
101 |
| 構成比(%) |
100.0 |
42.3 |
24.0 |
33.7 |
【世帯年収別】
| |
全体 |
400万円未満 |
600万円以上 |
| 実数 |
300 |
142 |
158 |
| 構成比(%) |
100.0 |
47.3 |
52.7 |

■年間の教育費支出額について
- 全体の6割超が「10万円以上100万円未満」を年間の教育費として支出しており、全体の25%程度が「100万円以上200万円未満」を支出していました。また、年間で「200万円以上」を教育費として支出している層も、全体の7.3%となっていました。
- 『義務教育課程のみ』では98.4%が「100万円未満」である一方、『高等教育課程のみ』では61.4%が「100万円以上」を年間教育費として支出していました。
- 年収『400万円未満』世帯の73.9%が「100万円未満」である一方、年収『600万円以上』では37.3%が「100万円以上」を年間教育費として支出していました。

■世帯年収に占める教育費の割合について
- 全体の84.0%が世帯年収の「30%未満」を年間の教育費として支出しており、全体の16.0%が世帯年収の「30%以上」を支出していました。また、世帯年収の「50%以上」を教育費として支出している層も、全体の5.3%となっていました。
- 『義務教育課程のみ』では89.7%が「20%未満」と回答していた一方、『高等教育課程のみ』では64.4%が「20%以上」と回答していました。また、『高等教育課程のみ』では、「50%以上」だと回答した割合も11.9%に上っていました。
- 「30%以上」と回答した割合は、世帯年収『600万円以上』では9.5%に留まっていた一方で、『400万円未満』では23.2%に上っていました。また、年収『400万円未満』の世帯の9.2%が、教育費支出の割合が「50%以上」であると回答していました。

■教育費支出の負担感について
- 教育費の負担感については、全体の3/4程度(74.3%)が「重い負担である計(「重い負担である」+「やや重い負担である」)」と回答していました。
- 教育費を「重い負担である計(「重い負担である」+「やや重い負担である」)」と回答した割合は、子の学齢が『義務教育課程のみ』では56.7%、『高等教育課程のみ』では83.2%となっていました。
- 教育費を「重い負担である計(「重い負担である」+「やや重い負担である」)」と回答した割合は、世帯年収『400万円未満』では80.3%、『600万円以上』では69.0%となっていました。

■負担となっている教育費の種類について
- 特に負担が重い教育費については、「授業料」が46.0%で最も高い数値を示していました。また、以下は「学習塾費」(28.3%)、「通学費」(18.3%)、「制服」(18.3%)と続いていました。
- 多くの項目において『高等教育課程のみ』が『義務教育課程のみ』よりも高い数値を示していました。特に、「授業料」「その他の学校納付金」「教科書費・教科書以外の図書費」「通学費」などにおいて、負担感の差が特に大きくなっていました。
- 「修学旅行・遠足・見学費」については、『400万円未満』が22.5%であったのに対し、『600万円以上』では10.1%となっており、両者の負担感に差が見られました。他に同様の傾向が顕著であった項目としては、「学用品・実験実習材料費」(『400万円未満』12.0%、『600万円以上』4.4%)が挙げられていました。

■教育費の捻出方法
- 教育費の捻出方法として最も回答率が高かったのは、「教育費以外の支出を削っている(節約)」の84.0%でした。次点は、「保護者が働く時間を増やしている」(43.7%)となっていました。
- 「奨学金を受けている」と回答した割合は、子の学齢が『義務教育課程のみ』では3.9%であったのに対し、『高等教育課程のみ』では過半数(50.5%)に達していました。 「預貯金や保険を取り崩している」や「子どもがアルバイトをしている」などの項目でも、両者の差が顕著でした。
- 「奨学金を受けている」と回答した割合は、世帯年収『400万円未満』では36.6%であったのに対し、『600万円以上』では15.8%となっていました。

■教育費に関する不安
自由回答設問「教育費に関する不安」においては、主に以下のような不安が挙げられていました。
- 子どもが大学卒業するまでにかかる教育費がわからないことへの不安
- 教育費を捻出するための仕事と子育ての両立への不安
- 金銭的に余裕がない家庭では、子供の望む教育を受けさせることができないかもしれない不安
- 受験対策で塾が必要だと感じているが、塾費用が高額であるため、子供を通わせることができない不安
また、通う場合の塾費用の負担に対する不安
- 子どもの教育費がかかっている時期に、仕事の退職(リストラ、定年)、病気、親の介護などが重なることへの不安
- 子どもが高校・大学を卒業後就職できるかどうかの不安。特に奨学金を借りた場合では、奨学金の返済への不安
■将来的な不安に備える対策
- 将来的な教育費の不安に備えるための対策として、最も回答率が高かったのは、「節約や貯金をしている」の75.7%となっていました。
- 『高等教育課程のみ』においては、「教育ローンについて調べている」(13.9%)や「公的な教育費支援制度について調べている」(37.6%)など、不足する可能性のある資金の補填を意図した回答割合が高くなっていました。
- 「子どもには(国)公立の学校に進学するよう促している」、「公的な教育費支援制度について調べている」といった項目では、世帯年収『400万円未満』が『600万円以上』に比べて高い数値を示していました。

■公的な教育費支援制度
- 「就学援助制度」の認知状況については、「認知計」が86.7%、うち「利用したことがある」が26.7%となっていました。
- 「福岡県高等学校奨学金」の認知状況については、「認知計」が76.0%、うち「利用したことがある」が10.3%となっていました。
- 公的な教育費支援制度の広報状況について、「十分に行われていると思う」と回答したのは全体の11.0%でした。また、「どちらともいえない」が41.3%、「十分には行われていないと思う」が47.7%となっていました。


