
■調査概要(福岡県版)
●調査目的
福岡県民の、東日本大震災・原子力発電問題・防災等の意識を探り今後の県政施策の資料とする。
●調査方法
Webによるアンケート調査
モニター登録者にeメールにて調査の案内を行い、指定のURLにアクセスしてもらい回答を得た。
●調査エリア
福岡県
●調査対象者
上記エリア内に在住の20〜69歳の男女
●調査サンプル数
有効標本数 2,406サンプル
| |
総数 |
男性 |
女性 |
標本数 構成比 |
2,406
100.0 |
1,325
55.1 |
1,081
44.9 |
| |
男性20代 |
男性30代 |
男性40代 |
男性50代 |
男性60代 |
標本数 構成比 |
133
5.5 |
354
14.7 |
475
19.7 |
279
11.6 |
84
3.5 |
| |
女性20代 |
女性30代 |
女性40代 |
女性50代 |
女性60代 |
標本数 構成比 |
178
7.4 |
401
16.7 |
320
13.3 |
132
5.5 |
50
2.1 |
●調査実施日
2012年6月29日(金)〜7月1日(日)


当調査は、昨年5月28日(土)〜30日(月)にかけて行った調査の継続調査です。今回は東日本大震災から、約1年と3ヶ月が経過した本年6月29日(金)〜7月1日(日)にかけて実施しました。また、調査にあたって次の様な課題を設定しました。
■1.東日本大震災の被害について・・・・・
県民の東日本大震災の被害・影響に関する意識は『風化』していないか?
全般的には、東日本大震災の及ぼした被害・影響に関しての認識に殆ど変化は見られず、県民の意識は『風化』していないと思われます。
地域別に深刻さの傾向を見ると、「被災地」は変化が見られず、「首都圏」もほぼ変化していません。「全国」への影響は微減で、「福岡県」については項目によっては減少しています。
項目別では、経済的な面については深刻とのスコアが低下しています。また「放射能汚染」に関して、「福岡県」「全国」「首都圏」の順で低下しています。
このように部分的にスコアの若干の低下が見られますが、これらは震災直後から1年間の経緯を県民が客観的に受け取った結果であると思われるため、この点をもって意識の『風化』が見られるとは思われません。
■2.福岡県の防災について・・・・・県民の防災意識は低下していないか?
当調査での「東日本大震災に関する意識・行動の変化」「災害発生への不安感」「福岡県に求める防災対策」の3項目の変化を見ると、3項目何れも僅かな減少は見られますが概ね前回と同様のスコアを示しています。「大規模な地震・津波発生の可能性」などは、スコアが上昇しており、県民の意識の低下は見られないと判断できます。
■3.玄海原子力発電所と今後の電力供給及び原子力発電について・・・・・
県民の原子力発電所問題・エネルギー問題に関する意識に変化はないか?
玄海原子力発電所に対する不安感は、殆ど変化していません。
電力供給全体に関しては、「増やすべき」が増加し、「現状維持」と「減らすべき」が低下しています。今後の原子力発電のあり方については、「増やしても良い」は変わらず、「現状維持」「少しずつ減らす」は微減し、「全廃」が微増しており、県民の意識は僅かながら『脱原発』の方向にシフトしているようです。
■4.県民の各機関に対する評価は変化したか?
東日本大震災への対応に対する評価は、全ての機関で低下しています。特に「政府」と「東京電力」は、前回でもかなり低かった評価がさらに低くなっています。今回でも比較的に評価の高い、「自衛隊・消防・警察」と「被災地の自治体」でも、前回と比べると評価が低下しています。
■5.前回調査以降に起きた問題に対して県民はどのような意識を持っているのか?
「北九州市のがれき処理受け入れ」に対しては認知が高く、また、約7割の県民がこれを支持しています。逆に福岡市の首都代替機能については認知が低いのですが、その適地は「福岡市」とする人が多くなっています。


- 東日本大震災と福島第一原発の被害に対する、前回と今回の県民の意識の変化をまとめました。
一見して解るように、1年間での変化は殆ど見られません。今回調査でも、『深刻計』(「極めて深刻」+「深刻」+「やや深刻」の合計)のスコアは、「被災地域への影響」では、4項目全てで90%を超えており、県民が、今現在も東日本大震災と福島第一原発の事故を、極めて重く受け止めていることが示されています。
-
前回と比較して『深刻計』のスコアが10ポイント以上低下した項目は、「経済成長などへの福岡県への悪影響」のみで、前回の77.1%から今回は50.2%と約27ポイント減少しています。
「極めて深刻」が低下したのは、3項目で、「被災地域における地震・津波による直接的な経済被害」が76.2%から約11ポイント減少し64.8%となり、「日本への観光旅行客やビジネスでの進出が減って経済に悪影響を与える」が42.0%から約13ポイント減少し29.3%となり、「全国への経済成長などへの悪影響」が29.4%から約14ポイント減少し15.9%となっています。
この4項目は何れも経済的な事柄で、この1年間の経済状況などから、県民が「この点は思ったほどでは無かった」と考えたことが推測される結果となっています。
-
その他の項目についてもほぼ全てで、スコアが微減しており、増加した項目は「福岡県への福島第一原発の事故による長期的な健康被害」(約2ポイントの微増)のみとなっています。
前回調査が震災発生2ヶ月後という、稀に見る大災害の衝撃が「現在進行形」的に持続していた時期に行われたことを考えると、東日本大震災及び福島第一原発事故に関して、県民が受けた衝撃は今でも持続しており、事態の深刻さに対する認識に変化は無いと言うことが出来るでしょう。
【 被災地における地震・津波による直接的な経済被害 】

【 福島第一原発の事故による長期的な経済への悪影響 】





- 東日本大震災への各機関の対応に対する評価をまとめてグラフにし、今回と前回を比較しました。
全ての機関で評価が低下していますが、特に「政府」と「東京電力」は、前回でもかなり低かった評価がさらに下がっています。
今回でも比較的に評価の高い、「自衛隊・消防・警察」と「被災地の自治体」も、前回と比べると評価が低下しています。「自衛隊・消防・警察」に対しては、「対応は適切だった」という明らかな評価が、4項目全てで約10ポイント低下していますが、「どちらかと言えば適切だった」はほとんど変化していません。「被災地の自治体」に関しても基本的には同じ傾向を示しています。これは、県民のうち、震災直後の両機関の献身的な活動を評価していた人が、その後やや客観的に再評価した結果であるとも受け止めることが出来ます。
今後の「復興計画や展望」「福島第一原発安定化に向けた体制や計画」「電力・エネルギー政策」に於ける「政府」への評価・期待は、前回よりもいっそう低下しています。それに対して、県内主要自治体の「東日本大震災への支援」に対しては、『評価できる計』(「評価できる」+「どちらかと言えば評価できる」)は、「福岡県」が25.1%、「福岡市」は21.8%で、前回よりも20ポイント以上低下しましたが、一定の評価を維持しています。特に「北九州市」は前回の41.0%から51.4%と約10ポイント評価を高め、全機関の中で唯一評価を高めています。
【 政府 】

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【 自衛隊・消防・警察 】

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【 被災地の自治体 】

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【 東京電力 】

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【被災地の復興に関する施策や行動 】

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【 福島第一原発の安定化に向けた施策や行動 】

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【 政府への評価 】

【 各自治体の東日本大震災への支援についての評価 】

【 政府の今後の電力・エネルギー政策について 】



- 今後福岡県内や福岡県の近くで大規模な地震の起きる可能性を聞いたところ、「将来的には可能性はある」が44.7%で最も多く、前回より約5ポイント低下し、次いで「いつ起きても不思議はない」が36.3%で、前回より約6ポイント増加しています。
津波発生の可能性については、「場合によっては発生」が55.5%で最も多く、前回より約2ポイント増となっています。「可能性は高い」は12.2%で前回より約3ポイント増、逆に「可能性は低い」は24.6%で、前回より約6ポイント減少しています。
これらの結果から、県民の大規模地震に対する警戒感は僅かながら増しているように思われます。
- 福岡県内や福岡県近くで、大規模な地震や津波が発生した場合に、不安だと感じる事柄は、「家屋の損壊」が65.4%で最も多く、次いで「交通機関の麻痺」49.6%、「火災」48.4%、「家族や職場と連絡が取れなくなること」47.0%などとなっています。 前回と比較すると、不安に感じる全13項目中、(何れも微増微減ですが)スコアが上昇したのが7項目、減少した項目が6項目でした。 最も増加したのが「近隣の原子力発電所の損壊」で約3ポイント増、最も減少した項目は「デマや流言蜚語」で約4ポイント減でした。
全13項目の合計では、前回449ポイントに対し今回は452ポイントで、僅か3ポイントの増加となっており、県民の災害被害に対する不安感は、前回と変化していないと判断できます。
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現在の居住地域で、国や県などに最も総合的に力を入れて欲しいものを聞いたところ、「地震・津波の防災対策と、発生時の救援・避難・復興計画」が39.7%で最も高く、次いで「台風・集中豪雨などの風水害への対策」31.3%、「近隣の原子力発電所の安全対策と、事故発生時の対応策」29.0%となっています。前回と特に変化は見られませんでした。
【 大規模な地震の起きる可能性 】

【 大規模地震が起きた場合の津波発生の可能性 】

【 大規模な地震や津波が発生した場合に不安だと感じる事柄 】

【 現在の居住地域で、国や県などに最も総合的に力を入れて欲しいもの 】


- 佐賀県東松浦郡玄海町に原子力発電所があることへの不安感を聞いたところ、『不安を感じる計』(「不安を感じる」+「やや不安に思う」)は52.4%で半数を超えています。前回は52.8%であり、ほぼ同じ割合となっています。
- 玄海原子力発電所の原子炉が現在停止されていることを知っている人は、88.7%と9割近くに達しています。
- 玄海原子力発電所の原子炉稼働の是非について聞いたところ、 「安全性が確認できれば再稼働しても良い」が34.5%で最も高く、次いで「当面は、再稼働せずに原子炉の安全性について時間をかけて検討した方が良い」が27.6%、「出来るだけ早く廃炉にするべき」が19.6%となっています。
- 今後の原発のあり方に関しては、「少しずつ原子力発電所を減らして行き、他の発電方法の発電を増やして行くべき」が45.7%と半数近くを占め最も多くなっています。次いで「出来るだけ早く原子力発電所を全廃し、急いで他の発電方法の発電を増やして行くべき」23.7%、「原子力発電所の数は今のままにし、他の発電方法の発電を増やして行くべき」12.6%で、「安全性が保障されるのならば、原子力発電所を増やしても良い」は6.0%にすぎません。
要約すると『維持若しくは増』は18.6%で約2割、『減らす若しくは全廃』は69.4%で約7割、「わからない」が残り1割となっています。
【 佐賀県東松浦郡玄海町に原子力発電所があることへの不安 】

【 玄海原子力発電所の原子炉が現在停止されていることについて 】

【 玄海原子力発電所の原子炉稼働について 】

【 今後の原子力発電のあり方 】



- 北九州市が、被災地のがれき処理を引き受けようとしていることについての認知は、93.4%に達しています。
- 被災地以外の地域が、被災地のがれき処理を行うことについては、『賛成計』(「賛成」+「どちらかと言えば賛成」)は72.4%で7割を超えています。
自分が住んでいる市町村で、被災地のがれき処理を行うことについては、『賛成計』が69.1%で約7割が受け入れに賛成しています。
- 被災地のがれきの放射能測定について聞いたところ、「放射能が無いことを測定した上でなら不安は無い」が57.9%で6割近くを占めています。次いで「測定して放射能が無いとされても、不安は残る」が21.7%、「測定して放射能が無いとされても、風評被害などが心配だ」が11.8%で、放射能が無いとしても何らかの不安が残るという人は、合わせて33.5%となっています。
がれきの放射能測定を行うべき機関は、「被災地と受け入れる地域両方」が49.5%とほぼ半数で最も多く、次いで「国」が16.3%、「被災地」14.1%、「受け入れる自治体」11.6%となっています。
【 北九州市の被災地のがれき処理認知 】

【 がれき処理への賛否 】

【 被災地のがれきの放射能測定について 】

【 被災地のがれきの放射能測定を行う機関 】



- 「首都機能代替」の具体的な検討が始められていることへの認知度(「知っていた」)は、33.4%で、福岡市がその首都機能代替の候補地として名乗りを上げていることに対する認知度(「知っていた」)は、16.4%でした。
- 福岡県内で首都機能代替を行うことについては、『賛成計』が55.9%で半数以上となっています。但し、「わからない」も30.1%と3割となっています。さらに、『賛成計』の人のみに、その適地を聞いたところ、福岡市が72.6%で際立って高いスコアを示しています。
【 首都機能代替の具体的検討認知 】

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【 福岡市の首都機能代替候補地としての名乗り 】

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【 福岡県内で首都機能代替を行うことへの賛否 】

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【 首都機能代替に適した地域 】
※福岡県内での首都機能代替に「賛成」+「どちらかと言えば賛成」した方

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